イヤホンを集め終わった気がするのでイヤホンについて語る

先日、オーダーしたカスタムIEMが届いた。

カスタムIEMというと、最高音質を求めて購入している方が多いと勝手に思っているが、私はそうではない。自分専用のイヤホンとして買った面も大きい。しかも、大好きなキャラをイメージしたカラーである。

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ここらでイヤホン集めが一段落した気がする。ここで、私がイヤホンに対して思っていることや、欲しい機種などについて語る。

リスニング環境

ここまでイヤホンの話しかしていないが、ヘッドホンも所持している。現在所持しているのはHD650のみだが、HD598も半年ほど所持していた。ちなみに、HD650は下記のイヤホンたちを買う前から所持している。

MDR-EX800STは4年前、ER-4Sは3年前に購入した。IE40PROは今年の6月頃、A3Hは先日届いた。全ての機種において、リケーブルの類には手を出していない。ER-4Sは、プラグ付近で一度断線したので、NONUNAGA Labsのプラグ(NLP-01B)に交換してある。

ヘッドホン

PC(foobar2000)→HP-A4→RCAケーブル→自作アンプ→HD650

 

プレイヤー

DP-X1

イヤホン

MDR-EX800ST

ER-4S

IE40PRO

A3H

色んなイヤホンを聴いて感じたこと

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IE40PRO

最近はイヤホンを試聴する機会が多かった。主にミドルからハイエンドまでの機種を試聴した。同じドライバー構成でも音が違う機種もあり、イヤホンは大変個性豊かである。最新の機種、人気の機種を試聴したことで、私が所持しているイヤホンに対する理解も深まった。その結果、イヤホン全体に対する法則のようなものを持つようになった。それらを述べる。

ダイナミック型は空気を逃がす穴が開いていないと低域が支配的になる

MDR-EX800ST、IE40PRO、A3Hには、空気を逃がすための穴が開いている。MDR-EX800STは側面、IE40PROは側面ロゴマーク横、A3Hは側面上部にある。MDR-EX800STとIE40PROは、ダイナミック1基にしては低域の量感が少なく、中高域もクリアな音質である。フラットなチューニングで目立ちすぎる帯域はない。要因は、空気が適度に逃げるので、篭らないためだと考えられる。また、逃げる空気の量が多いと、低域の量感も少なくなる。MDR-EX800STは、穴に金属のメッシュフィルターが取り付けられており、単純な穴に見えるIE40PROに比べると、逃げる空気の量は少ないと推測される*1。低域の量感も、MDR-EX800STの方がIE40PROよりも多い。また、上記には述べていないが、完全ワイヤレスイヤホンのAnker Soundcore Liberty AirとNeoを使用していた*2。どちらもダイナミック1基であるが、ブーミーでない低域とクリアな中高域が魅力である。これらもやはり、空気を逃がすための穴が開いている。

BA型は密閉して耳の奥で鳴らさないと低域の量感が少なくなる

これはER-4Sで感じた。ER-4Sは、BAドライバーを1基のみ搭載している。音の傾向としては原音に忠実で、繊細でフラットな機種である。最大の特徴は、標準でついている三段キノコイヤーチップである。これのお陰で、ドライバーが耳の奥まで入り、空気の漏れを完全に遮断し、BA特有のただでさえ薄い低域が減衰するのを防いでいる。本来、BAドライバー1基のみでは低域の量感が不足するが、ER-4Sの低域は、輪郭がくっきりとして、ウッドベースの弦の振動まで繊細に表現しつつ、ボリュームがある。ちなみに、「入っちゃいけないとこまで入れる」つもりで奥まで突っ込まないと本領を発揮しない。

しかし、上記で述べたのはフルレンジBA1基の機種に限る。マルチドライバー機の低域用BAは標準的なイヤーチップでもそこそこの表現力があるように感じた。中高域用BAに関しては、三段キノコでなくてもしっかり鳴っている。

雑談

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DP-X1

タイトルから「イヤホンを集め終わった」と書いてあるが、試聴したせいで気になっている機種がある。それは、IER-M7とIE400PROである。これらは金が降ってきたら即買う。

まず、IER-M7は、音の密度がすさまじい。音の傾向は完全にフラット。目立つ帯域もなければ不足する帯域もない。音場も広く、横の分離感が大変優れている。大抵のマルチBA機種は、各帯域のドライバーが好き勝手に音を出し、煩雑な印象を受ける。低域のドライバーは微妙に中域も出しているし、完全に分離できていないからだと考えられる。しかし、IER-M7は、メーカー公式サイトにある周波数特性のイメージ図のように、ウーファー1基、フルレンジが2基、トゥイーターが1基載っている。帯域を分離させずに重ねることで、各ドライバーがそれぞれ鳴っているような煩雑な印象が無い。

桑原:本機では主に中音域用に2つのフルレンジBAを割り当てており、片方はウーファーと協力しつつグルーヴ感を高め、もう一方にはトゥイーターとうまく混ざりあって高音をきれいに出すという役割を持たせています。 

www.sony.jp

IE400PROは、位置的にはIE40PROの上位機種に当たると思う。IE40PROよりも低域にフォーカスが当たっている。しかし、低域はブーミーでなく、あくまでも重量感や押しが強いという程度。ボワつきがなく、くっきりとディテールを描き出す。ロックやメタルが非常に気持ちよく聴ける。他の帯域に関してはIE40PROと大した差は感じなかった。高域がIE40PROよりも出ていたように感じたが、私は高域に関しては刺さらなくて主張が激しくなければいいので特に気にならなかった。IE40PROを少し重厚にすればIE400PROになる。音の傾向もHD650にも似ている。しかし、フラットと言うには少々重心が低い。ジャンルを選ぶ機種だと感じた。ちなみに、IE500PROも視聴した。あまりパッとしない音だったこと以外あまり覚えていないのだが、無理に音場を広くしたようなイメージで、密度感がそんなに無かった気がする。

 

最後に、私のイヤホンの持ち歩き方を紹介する。AAWのイヤホンケースに、MDR-EX800ST、ER-4S、IE40PRO、A3Hを、ZERO AUDIOのクリップでそれぞれ巻いて固定した状態で入れている。個別にケースに入れると取り出しが面倒だが、仕切りつきの大きなケースだと鞄でスペースをとるので、これが一番ちょうどいい。イヤホン4つだと少々窮屈だが、取り出すのに苦労するほどではない。よほどケーブルが太くて長かったりしない限り、イヤホンは4つが限界だと思われる。

www.e-earphone.jp

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*1:ボディ容積、ドライバーサイズ等にも影響されると考えられるので一概には言えない

*2:Airが壊れたので現在進行形でNeoを使用している