藤原千花という「ボインは頭が悪い」という迷信を体現したような女
現在、かぐや様は告られたい(以下、かぐや様)のアニメ2期が放送されている。
かぐや様について、以前に面白さの理由を考察した。白銀とかぐや2人の恋愛価値観のズレこそが面白さであると解説した。
面白さについては2期も健在。大変楽しませてもらっている。
実は、1期を見ていた時から気になっていた女がいる。それは藤原千花である。
本記事は、タイトルの通り、藤原千花が1960年代後半に流行った「胸の大きな女性が頭が悪い」という迷信を体現したような女であることを説明する。1期を見ていたときから、胸の大きな女性が頭が悪い迷信ってまんま藤原千花じゃん。と思っていたので、ここらでまとめておきたい。
本記事の作成にあたり、参考にした書籍はこちら。
現在、大きな胸を形容する語として最も一般的であろう単語は「巨乳」である。「巨乳の誕生」は、「巨乳」という単語が登場するまでの歴史書のようなものである。
藤原千花は胸が大きくて頭が悪い
藤原千花は胸が大きい
藤原千花のアニメのビジュアルを示す。
アニメ2期公式サイトの藤原千花のページを見てみると、胸が大きいことは、制服の影から確認できる。藤原千花の胸は、慎ましいかぐやに比べるとかなり大きい。かぐやが妬んだり、石上がイジったりするシーンがある。藤原千花の胸が大きい事は、ビジュアル以上に強調されている。ゆるふわ巨乳と書いてあるので、胸がデカいのは公式お墨付きである。
藤原千花は頭が悪い
かぐや様は一応、白銀とかぐやの恋愛頭脳戦ということになっている。この設定における藤原千花の役割は、かぐやの作戦のために動かされ、邪魔ならどかされるアホである。また、場の空気が読めないため、彼らの頭脳戦を掻き乱すカオスとしても機能する。
最も象徴的なのは、アニメ1期1話Aパートである。藤原千花はまず、かぐやが偽装した見るからに嘘くさい映画のチケットの懸賞を真に受ける。しかし、藤原千花が別の映画チケットを持ってきたことによってかぐやの計画は狂ってしまう。
ちなみに、アニメ1期3話のEDにおいて、不思議な映像が流れた。それがこちらである。IQ3でも任せなさーい！と言っている辺り、頭が悪い設定も公式のお墨付きである。
胸の大きな女性は頭が悪いという迷信
1967年、大きな胸を形容する造語である「ボイン」が誕生したと言われている。しかし、この年をピークに、大きな胸を魅力的とする価値観は薄れていく。それに拍車をかけたのが「胸の大きな女性は頭が悪い」という迷信である。『週刊サンケイ』1967年9月18日号に「バストの大きな女性は頭が悪い」というタイトルの記事が載る。海外の大学教授等が行った調査の結果、グラマーな女性は感情的であり、反対に、控えめな体系の女性は理性的であるというものだった。
胸の大きな女性は頭が悪いというより、感情的なため難しいことを考えるのが苦手だ。のような論調である。『11PM』に出演していた木崎博士は番組中でこう述べている。
グラマーは、よく笑い、よく泣き、よく食べる、感情が強いのね。だから、理論的に考えることがキライ。政治や算数のことはダメ。いっぽうのスレンダー型は理論的で、知的で、内政的で、頭のひらめきがある。おタカさんのようにやね(笑)
80年代アメリカのポルノ雑誌『スクリュー』では、胸の大きな女優にIQテストを受けさせた結果が載せられた。しかし、胸の大きさと知能に因果関係は見られなかった。
50年代ハリウッドを代表するセックスシンボルであるジェーン・マンスフィールドは、IQ163で五か国語を操る才女である。ピアニストでありヴァイオリニストでもあった。しかし、ファンは彼女の頭脳に興味がない。彼女は人気を得るためにあえて「可愛いおバカさん」を演じていたそう。
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J.D. Noske / Anefo - Nationaal Archief, CC0, リンクによる
ちなみに、藤原千花も元外交官の母の影響*1で五か国語を操るマルチリンガルである。ピアノの実力もなかなかのものである。IQも130を超えている*2。
つまり、藤原千花は、胸が大きくて頭が悪いように見えるが実は才女であり、そもそもの「胸が大きい女性は頭が悪い」という何の根拠もない迷信を体現している、ということである。そこまで含めて本記事のタイトルの通りである。
おわりに
家にいる時間が多くなったため、アニメ1期の時から温めていたネタを記事にすることができた。タイトルからすると非常に失礼だが、うまくまとまってくれてよかった。調べてみて偶然、ジェーン・マンスフィールドという藤原千花そっくりの女性に出会えた。
